2022年1月2日
こんにちは! 新年あけましておめでとうございます。
今回は二分脊椎の分類についてです。
有名な分類でSharrad分類があります。
麻痺のレベルを移動能力を目安に胸髄、腰髄、仙髄に分けています。
Tは胸髄、Lは腰髄、Sは仙髄の略です。
前回書いたように実際に実用的な歩行になるのは第4腰髄(L4)からとされています。
実際は第3腰髄(L3)のお子さんも長下肢装具で歩いていますが車椅子を併用することも多いです。
装具も大腿四頭筋がしっかりと機能していないと長下肢装具、しっかりと機能していると短下肢装具になります。
V群では装具なしと書いていますが、実際は踵足という変形がでるため何らかの装具を使っていることがほとんどです。
後日詳細を記載します。
上の図はSharrad分類と残存している筋肉を書いた細かな表です。少し専門的で整形外科医しか使わない気がしますが。
例えば大腿四頭筋は第2,3,4腰髄が支配しているためそれより上の障害では機能しなくて、それより下の障害ではしっかりと機能します。
第2,3,4腰髄では機能が第2,3のお子さんは機能が弱く、第4腰髄になるとしっかりと機能します。
次にHoffer分類というものがあります。
こちらは運動レベルを中心に歩行機能に対応した麻痺レベルを記載しています。
Non-ambulator 歩行しないでは同様に胸髄から第3腰髄になっています。
Community ambulator 概ね装具をつかっても独歩している方は第4腰髄より下になります。
以上が有名な分類です。
やはりひとり歩きできますか?という質問には第4腰髄より下の障害の方が歩けるという表現が良いと思います。
ただし第1,2,3腰髄の方も屋内は長下肢装具を使って歩行、屋外は車椅子というお子さんも居ます。
一概には言えませんが、おおまかな目安は知っておいた方が良いと思います。
特に就学前の小さな間は胸髄レベルでも訓練時などで骨盤帯付き長下肢装具を使って歩行できます。
体も小さく重心の低いためで大きくなるにつれて難しくなってきます。
この様な歩行機能に関してご両親にはっきりと説明しない医療従事者が多いですが
私はなるべく早い段階からお話するようにしています。
あまり小さいと麻痺レベルが正確でなくて思っていたよりも歩けるようになるお子さんも居ますが。
あくまで目安ですが、麻痺レベルと歩行機能に関してでした。
次はそれぞれの麻痺レベルにそった内容を書いてみます。