コラム

2022年5月22日

骨端症 オスグッド・シュラッター病 お子さんのスネの痛み


こんにちは!

骨端症の続きです。

最も有名なオスグッド・シュラッター病(Osgood-Schlatter disease)についてです。

難しい名前です。オスグッド先生とシュラッター先生の2名が別々に発見して名前が付いたようです。

一般的にはオスグッドと呼ばれています。少しシュラッター先生がかわいそうです。

 

概ね10歳~中学生のスポーツを熱心に行っているお子さんに発症します。

飛び跳ねたり、走ったりの動作が多いと膝の下のスネの少し出ている部分(脛骨結節、脛骨粗面)の痛み、腫れがでます。

太ももの前の大腿四頭筋(4つの筋肉の集まりなので四頭筋と呼ばれています)という筋肉は膝を伸ばす作用があります。

大腿四頭筋は膝蓋骨(お皿の骨)にくっついて、膝蓋骨は膝蓋腱という腱でスネの少し出た脛骨粗面とつながっています。

大腿四頭筋は飛び跳ねや走ったり、蹴ったりする動作で収縮(力が入ってキュッと短くなる)します。

 

日本整形外科学会のHPから拝借(膝を横から見たイラスト)

 

大腿四頭筋が収縮すると膝蓋骨→膝蓋腱が引っ張られます。

お子さんは脛骨結節に成長軟骨という成長する軟骨の柔らかい部分があります。

飛び跳ねたり、走ったりの動作を繰り返すと脛骨結節の軟骨の部分に負担が多くなり、膝蓋腱に骨が引っ張られていきます

症状としてスネの前の痛みと腫れてきます。炎症による腫れと骨が上の写真のように剥がれてくるため腫れてきます。

 

診断は比較的に簡単です。

スネの脛骨結節の痛み、腫れ、押さえると痛みが出ます(圧痛)。

膝を深く曲げると痛みが強くなります。

レントゲンで上の写真のように脛骨結節の骨が浮いてきます

超音波をすると炎症の強さがわかります。

Reports in Medical Imaging. 2013より拝借

 

治療については安静と言われていますが、安静で収まらないお子さんが多いです。

安静は、一生懸命にスポーツをしているお子さんにはなかなかつらいことです。

安静と言っても安静にしないお子さんも多いです。

治療については次に書きます!

 

 

 

 



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