2024年2月18日
こんにちは!
脳性麻痺の治療の続きです。
前回治療として薬、リハビリ、装具、手術があると書きました。
今回はリハビリについて書きます。
リハビリテーションは脳性麻痺のお子さんの運動発達の改善や四肢の動きを改善するために行われています。
通常赤ちゃんの時期から積極的に行われています。
日本では大きくボバース法(神経発達学的治療法、NDT)、ボイタ法、上田法といったリハビリの手技があります。
ボバース法(ボバースコンセプト)はイギリスのボバース夫妻により1940年代に開発された脳性麻痺などの中枢性神経障害のお子さんや成人の方への治療の考えからです。
南大阪小児リハビリテーション病院のHpから拝借、ボバース夫妻
日本にも直接来られて指導に当たられましたが、現在はお亡くなりになっています。
身体運動学と神経科学に基づいた機能的運動の回復と可能性を最適化するための包括的治療アプローチです。
ボバースコンセプト(ボバース概念)、ボバース法、神経発達学的治療法(NDT)などの名称で呼ばれています。
ボバース法の特徴は個人の潜在能力の評価を行い、能力を発揮しやすくする手技を組み合わせるのことです。
脳性麻痺の方の麻痺の状態、障害の度合いも個人差があります。
すべての人に同じ手技で行うのではなく、観察と思考的な分析を用いて、個人に合わせたオーダーメイドの治療を行うことが最大の特徴です。
メリットとしては患者一人一人に柔軟なリハビリテーションが可能。
患者のニーズに合わせてリハビリが可能(座位を安定したい、立位・歩行がしたいなど)
デメリットとしてはオーダーメイド治療のためある程度セラピストの技量により内容、治療効果にばらつきが発生します。
そのためボバース法では何週間もの講習会を行い、手技の獲得をする体制がとられています。
ボバース法は柔軟性の高い治療ですが、セラピスト個人の技量により治療成果が左右される治療でもあります。
少しだけボバース講習を受けたからといって十分な治療はできません。
残念ながら短い講習うけただけでリハビリをしているセラピストが時折いますが、注意が必要です。
次はボイタ法などについて書きます。