コラム

2024年2月18日

脳性麻痺について 治療 その2 飲み薬


こんにちは!

脳性麻痺の治療の続きです。

前回治療として薬、リハビリ、装具、手術があると書きました。

今回はについて書きます。

薬は主に緊張を緩める薬が使われます。

筋弛緩作用のある、ジアゼパム(商品名:セルシン)、チザニジン(商品名:テルネリン)が有名です。

ベンゾジアゼピン系の向精神薬であるコントール(気分や緊張をやわらげる)、経口バクロフェン(GABA作動薬、神経の活動を抑制し緊張を抑える、商品名:ギャバロン)なども使われます。

 

向精神薬という不安を抑える目的でも使われる薬もあるため、一部の薬では傾眠(眠気)、活動性低下が副作用として挙げられます。

 

また脳性麻痺の方は脳に障害があるため、てんかん発作を併発している方が多くみられます。

てんかん発作とは脳の神経細胞に突然発生する激しい電気的な興奮により繰り返す発作と定義されています。

発作時は手足のぴくつきや体中の大きな発作も見られます。

時間も数秒から数分、数十分続くときもあります。

てんかんの薬も脳性麻痺の方は多く飲まれていて、てんかんの薬の中には筋肉の緊張をゆるめる効果も持つものもあります。

薬としてはガルバマゼピン(商品名:テグレトール)、ガバペンチン(商品名:ガバペン)、リスペリドン(商品名:リスパダール)などが使われます。

てんかんの薬はある意味脳の活動性を低下される作用を持つため、副作用として傾眠、活動性低下が筋弛緩薬よりも強くみられます

てんかん発作は薬で抑えることが難しいケースも多く、複数の抗てんかん薬を内服して傾眠傾向の強いお子さんも多くみられます。

ただし大きなてんかん発作は呼吸もとまってしまって命の危険もあるため、副作用がでても薬を使わざるえない場合が多いです。

 

薬については以上です。

 



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