2024年3月10日
こんにちは!
脳性麻痺の治療 リハビリテーションの続きです。
前回ボバース法について書きました。
コンセプト主体のため、患者によって手技が変わるだけでなくセラピストによって治療内容も変わる治療法であり
明確な治療効果のエビデンスがないと海外で評価されています。
ボバース法の良い点は患者の状況により治療方法がカスタマイズできることです。
・筋緊張の強いお子さんには緊張を緩めるリハビリ
・歩行が不安定なお子さんには歩行リハビリ など自由度が高いです。
治療の手技ではなくボバースコンセプトという概念が中心のためです。
逆に言うと自由度が高く、患者・セラピストで治療方法が異なり治療効果も安定しない点がデメリットでもあります。
セラピストが手技を選択するため、技量の差が顕著に出る場合があります。
本来リハビリの手法としてセラピストの技量が大きく治療成績に関わる方法は問題があります。
上手なセラピストもあまり上手でないセラピストも一定以上の治療成績を出せる手法が良い手法で世に普及する方法です。
私個人の意見ではボバース法はエビデンスはないもののボイタ法などに比較して治療効果あると思います。
技術のある先生では特に治療効果が高くでるのだと思います。
ただし過去に短い講習を受けただけのそれほど技術の高くない先生もいるため、すべてに高い治療効果があるわけではないと思います。
さらに昨今の脳性麻痺のお子さんの麻痺の形態が変わっていている現状でボバース法も変化の必要があるかと思います。
ボバース先生が開発した時代に比べて最近では筋緊張低下が主体のお子さんが非常に増えています。
ボバース法は柔軟性があるため今後も変化、改良していく可能性があると思います。
といっても何もベースの技術のないセラピストが見よう見まねでまともな治療はできません。
ベースとしてボバース法、ボイタ法では柔軟性の高いボバース法を取得している方が良いと思います。
成人の脳卒中のエビデンスのある方法はありますが、脳性麻痺のお子さんに直接応用するのは難しいです。
今後ボバース法も最近の新しい手技を取り入れてボバース法だけにこだわらず治療していくのが重要だと思います。
エビデンスとしては同じく低いですが、個人的な意見では柔軟性があるという点でボイタ法よりもボバース法の方が治療効果は高いと思います。
個人的には国内で脳性麻痺のお子さんが受けるリハビリとしてはボバース法が最も良いと思います。
ただし、なんちゃってボバースセラピストも多く存在します。
柔軟性が高い反面、経験・技術の浅いセラピストではまったく違うリハビリになってしまいます。
近年、小児リハの世界では指導も受けたことがないのに、見よう見まねで経験を積んだと言っているセラピストも多くいます。
注意してください!