2023年6月24日
こんにちは!
症候性側弯症の装具、プレーリーくんの続きです。
プレーリーくんは症候性側弯症、身体障害だけでなく知的障害をお持ちのお子さんにも使えるように
開発された装具です。
側弯の変形もある程度矯正可能です。
ではプレーリーくんは特発性側弯症の装具のように側弯の進行予防効果はあるのでしょうか?
比較的新しい装具のため予防効果があるかエビデンスはわかってないです。
私の個人的な意見では予防効果は期待できない!です。
理由
・症候性側弯は側弯自体の理由が特発性側弯と異なる
脳性麻痺のお子さんに見られる側弯は背中の筋肉の緊張が左右で異なることから生じると考えられています。
装具で側弯自体を矯正していても背中の筋肉の左右バランスは悪いままです。
おおもとの原因を治せないため、装具だけで側弯を予防することが難しいと思います。
・装着時間が多くのお子さんで短い
プレーリーくんを1日23時間(入浴以外)装着できれば進行予防効果あるかもしれません。
多くのお子さんで実際に装着している時間は6-8時間以内です。
学校に行っているお子さんはほぼ学校の間だけです。
寝ている間に装着できているお子さんも稀にいますが、元の病気の影響で呼吸状態が悪いお子さんも多く
夜間に装具をつけていると呼吸が悪くなるのが心配で多くの方がプレーリーくんを夜間に装着できていないです。
あくまで私の個人的な意見ですが、プレーリーくんは側弯の進行予防効果はないと思います。
ではプレーリーくんは何を目的に使うのでしょうか?
次回に続きます。
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「側弯症ってご存じですか? 症候性側弯症 その8 プレーリーくんは誰に使うと良い?」