コラム
2023年2月26日
体外衝撃波という新しい治療ご存知ですか？ その５ エネルギーの強い集束型
こんにちは！
体外衝撃波治療の続きです。
体外衝撃波治療装置には集束型と拡散型があると前回書きました。
エネルギー出力が集束型の方が約１０倍強いです。
深さも拡散型に比べて深く５ｃｍ程度の深さまで照射可能です。
もともと集束型が開発されて拡散型は最近発売されました。
拡散型の方がお値段が安いため現在普及してきているのは拡散型の装置が多いです。
まずは集束型治療装置について書きます。
健康保険は難治性足底腱膜炎のみが適応です。
難治性は従来の薬や湿布などの治療をしばらくてしても良くならないという意味合いです。
海外ではすでに多くの疾患に使われていて整形外科領域では上図の下の段の疾患に有効とされています。
前に書いた組織の修復と痛みを感じる神経破壊の２つの効果から下の効果があります。
・筋肉や腱の炎症している部分に照射することで傷んでいた組織が修復する
・痛みが強い部位に照射することで痛みを感じる神経がよい具合で破壊され痛みがよくなる
・治りにくい骨折に照射することで骨の修復が早くなったり修復が促進する
特に通常の治療で治りにくい腱の炎症や肩の石灰化という腱にカルシウムの結晶がつい炎症する
石灰沈着性腱炎では石灰化自体が消失する効果があります。
健康保険が足底腱膜炎だけなのが非常に残念です。
自費診療にはなりますが、非常に効果が強く色々な通常の治療では治りにくい病気、ケガに使われています。
個人的には通常では治療がまだ十分でない下の効果が非常に期待できると思っています。
・治りにくい骨折やスポーツ選手の疲労骨折
・いつまでたっても治らない傷、褥瘡（とこずれ）
・痙縮（麻痺のある人の筋肉の緊張の高まり）改善
細かな使い方は今後書きます。
