2023年9月24日
こんにちは!
骨が弱くなる病気、骨形成不全症III型の続きです。
Springer社 The Pediatrifs and adolecnet hipから引用
繰り返す骨折で骨が弯曲してしまった場合に手術が行われます。
骨形成不全症のお子さんでは手術は一般的に骨折したらすぐに行うというよりは骨折を何度かして
曲がって治ってしまった場合に行います。
手術は曲がった骨を一度人工的に骨折させ(骨切りといいます)まっすぐにして固定します。
以前に書いたように通常の骨折の手術はプレートで固定したりお子さんの場合はピンニングと言われる
骨折部を直接固定する手術が一般的です。
骨形成不全症のお子さんでは骨が通常より弱いため、普通の骨折の手術のようなワイヤーで固定しても
骨が金属に耐えられなくて別の骨折を起こしたり金属がずれてきたりします。
そのため骨形成不全症のお子さんの骨折のずれを治す手術は髄内釘という手技が一般的に行われます。
髄内釘は骨折した部分の上下を固定するための骨の髄内に棒状の金属を挿入する手技です。
骨は外側が骨皮質と呼ばれる硬いもので中が海綿骨と呼ばれるスポンジ状のやわらかいものでできています。
骨の中は柔らかい海綿骨でできているため、その部分を削って棒状の金属を通します。
骨の中にまっすぐな金属の棒を通すことで曲がっている骨がまっすぐになり、さらに骨折部の強度が高まります。
髄内釘する理由としては骨の中に金属がはいった状態がつづくため、手術後に骨折が起こりにくくなり
骨折が起こったとしても骨が曲がって治りにくくなるためです。
骨形成不全症のお子さんでの手術では曲がった骨をまっすぐにして髄内釘を入れることで次の骨折を予防する意味合いが強いです。
髄内釘の金属は何種類かあります。
次に続きます。