2023年9月18日
こんにちは!
骨折しやすくなる病気、骨形成不全症の続きです。
その中でも進行型と言われるIII型について前回書きました。
骨折を繰り返し、骨の高度な変形が起こることが多いです。
operative techniques in orthopaedics 2021から引用
治療については以下になります。
・薬
・手術
まずは薬について書きます。
小児科でパミドロン酸ナトリウム(パミドロネート、商品名 アレディア)という薬を使います。
パミドロン酸ナトリウムはビスホスホネート製剤という薬で骨の吸収を抑える薬です。
骨は常時、骨形成(新しい骨を作る)と骨吸収(古い骨を吸収する)を繰り返しています。
骨の吸収を抑えることで骨が多くなるという仕組みです。
パミドロン酸ナトリウムは点滴薬で、通常入院して1日4時間程度の点滴を3日間連続で行います。
投与間隔は2-4か月に1度のサイクルで行います。
パミドロン酸ナトリウムにより骨折回数の減少、骨の強さの改善、骨の痛みが改善することが証明されています。
最近では生後2週間から投与開始することもあり、生まれてすぐから治療が開始されます。
副作用としては、点滴注射した後に発熱が高確率で起こります。風邪の様な症状も起こることがあります。
最近では成人の骨粗鬆症の薬がたくさん開発されて、海外では他の薬も使われています。
現在の日本ではパミドロン酸ナトリウムが保険適応で、主な治療薬となっています。
次は手術について書きます。