コラム

2023年9月18日

お子さんが何度も骨折する 骨が弱い病気? 骨形成不全症 III型


こんにちは!

骨が折れやすくなる病気、骨形成不全症の続きです。

前回は比較的軽症なI型について書きました。

 

Silence分類という分類が有名で、少し古いですが以下の分類が有名です(現在はIV型以降もあります)。

I型:軽症

II型:最重症 胎内で骨折や生下時の骨折、呼吸障害で死亡

III型:進行型

IV型:I~III型までに分類できないもの 比較的軽傷

 

II型は最も重症で胎児や生まれてすぐに亡くなってしまいます。

 

III型は進行型と言われ、骨折を繰り返し骨の高度な変形が見られることが多いです。

青色強膜(白眼の部分が青い)も見られ、歯牙形成不全もほぼ見られます。

歯牙形成不全は歯の形が小さかったり乱れている状態です。

歯も骨と同じI型コラーゲンでできているため骨形成不全症でも症状がでます。

通常III型は胎内、お腹の中にいる時から手足の骨の骨折が見られます。

最近では胎児診断が進んでいるので、妊娠中に診断されることが多くなっています

operative techniques in orthopaedics 2021より引用

上図の様に骨折して骨が弯曲、丸まる様な変形することが特徴です。

骨折回数が多く、生まれてから年に数回の頻度で骨折します。

骨折の頻度としては生まれてすぐ、歩き始め、就学前が骨折が多いと言われています。

 

生まれてすぐは最も骨が弱くて、オムツ替えなどで骨折します。

ハイハイしていて脚が引っ掛かって骨折することもあります。

 

歩き始めはよく転倒するため骨折が増えます。

その後活動性があがって、就学前の注意力がまだ不十分な時期に骨折が多いです。

就学後も骨折を繰り返しますが、お子さん自体も慎重になるため骨折回数が減ることが多いです。

 

治療については次に書きます。



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