2023年9月10日
こんにちは!
最近数名の親御さんからお子さんが2,3年の内に何回か骨折を繰り返すので骨の病気ではないか?と質問されることがありました。
捻挫や突き指で小さなひびを繰り返している場合は骨の病気というよりも運動の活動度が高いため
怪我を繰り返しているだけだと思います。
手首や大腿骨、脛骨など大きな骨折を繰り返している場合は注意が必要です。
いくつか生まれつき骨が弱くて骨折を繰り返す病気があります。
その代表が骨形成不全症です。
骨形成不全症はI型コラーゲンの異常を起こす遺伝子の病気です。
I型コラーゲンは骨の元となる物質で骨の構造を作っています。
家で言うと柱の様なもので、周りにカルシウムが壁の役割をして骨の強度を作っています。
骨形成不全症はいくつかの遺伝子異常が報告されていてかつてはI型からIV型まで分類(Silence分類)されていました。
現在ではさらにIX型まで分類されています。。
異常のある遺伝子によって重症度などが変わります。
かつての分類大きく簡単に書くと以下のように分類されます。
I型:軽症
II型:最重症 胎内で骨折や生下時の骨折、呼吸障害で死亡
III型:進行型
IV型:I~III型までに分類できないもの 比較的軽傷
骨形成不全症の症状は骨の弱さが原因の繰り返す骨折ですが、それ以外の外観の特徴として青色強膜があります。
青色強膜は目の白眼の部分が青くなっている状態です。
I型、III型では通常青色強膜が見られますが、IV型など青色強膜が見られない場合もあります。
症状はそれ以外にも歯牙形成不全、稀に心臓や肺に異常がある場合もあります。
歯牙形成不全はほとんどのお子さんで起こります。
歯も骨と同じI型コラーゲンでてきていて骨形成不全症のお子さんでは歯の形が悪く小さいことが多いです。
骨形成不全症について次に続きます。