コラム

2024年5月19日

骨系統疾患 軟骨無形成症 その3 脊柱管狭窄症


こんにちは!

前回軟骨無形成症の特徴について書きました。

 

その中で脊柱管狭窄症があると書きました。

詳しくは大後頭孔狭窄と背中の脊柱管狭窄症の2つに分けられます。

今回は脊柱管狭窄症について書きます。

軟骨無形成症の脊柱管狭窄症は胸椎(背中)、腰椎(腰)に見られます。

大後頭孔狭窄が小さなお子さんに見られるのに対して脊柱管狭窄症は主に成人期に見られます。

一部では小学生や中学生の時期にも見られます。

 

脊柱管狭窄症は健常者にも見られますが、通常は加齢とともに椎間板や靭帯の劣化により腰の神経の通り道が狭くなります。

症状としては下肢のしびれ、痛み、動かしにくいなどがあります。

普通の脊柱管狭窄症は通常腰椎に起こり、1か所か数か所で神経の圧迫が見られます。

 

軟骨無形成症の脊柱管狭窄症は胸椎や腰椎に見られ、健常者と比較して広い部位での狭窄が見られます。

   

J Nuel 2009より引用

椎間板の突出や椎体(背骨)の形態異常(角ばっている)、腰椎前弯(腰がお腹側に強くたわんでいる)などが原因です。

成人になって発症が多く成人の15%前後に見られると言われています。

症状は下肢しびれ、動きにくさ、神経の圧迫が強いと膀胱直腸障害が起こります。

膀胱直腸障害は膀胱や直腸も腰の神経により制御されているため、腰の神経が圧迫されると尿失禁、頻尿や便失禁、便秘などが見られます。

 

軟骨無形成症の脊柱管狭窄症は広範囲のため通常の脊柱管狭窄症に比べて手術が必要なる場合が多いです。

 

続きます。

 

 



コラム一覧へ