2024年6月9日
こんにちは!
軟骨無形成症の低身長に対する骨延長の続きです。
前回に骨延長は創外固定器をつけて10cm延長するのに約1年間を要する治療であると書きました。
同時に創外固定器を付けているため日常生活動作への支障も強い治療です。
しかし確実に身長を伸ばすことができる非常に効果的な治療です。
ではどのようなお子さんが骨延長の適応となるのでしょうか?
これからは完全に私の個人的な意見です。
まずは上肢についてです。
上肢はリーチ機能、手の届く機能で決めます。
上肢の延長をしている施設は日本でも多くないですが、自分のお尻に手が届くかが大きなポイントになります。
お尻に手が届かずに自分でお尻をふけない場合には上肢の上腕延長が良いと思います。
Muscloskeletal Surg.2018より引用
逆に自分でお尻ふける場合には上腕延長の適応はあまりありません。
もちろん高いところの物が届かないなどがありますが、上腕延長は下肢に比べて延長中の日常生活動作への支障が強いです。
HSS journal 2011より引用
個人的にはリーチ機能でもお尻に届くかが骨延長の適応かと思っています。
次は下肢です。
下肢の適応は個人的には下記が重要だと思っています。
1.O脚変形のあるお子さん
2.身長への本人の希望
次に続きます。