2024年6月23日
こんにちは!
骨系統疾患の1つ、大理石骨病の続きです。
前回大理石骨病は破骨細胞という古い骨を吸収する細胞が機能しない病気と書きました。
古い質の悪い骨がたまるせいで、骨は大理石の様に硬いのに骨折しやすい病気です。
大理石骨病は骨折の手術が非常に難しいです。
原因は以下です。
1.骨がくっつきにくい
2.骨が大理石の様に異常に硬い
1.骨がくっつきにくい
大理石骨病は破骨細胞の働きが悪い病気です。
通常骨は新しい骨を作る骨芽細胞と古い骨を吸収する破骨細胞が均等に働いています。
特に骨折後は通常以上に骨芽細胞と破骨細胞が働いて骨がくっつきます。
一見すると骨を作る骨芽細胞だけで良いように思えますが、骨折の治癒では新旧の骨の活発な入れ替わりが必要で骨芽細胞だけでなく破骨細胞の働きも重要です。
大理石骨病では骨芽細胞は正常ですが破骨細胞が上手く働かないため、通常よりも骨折後に骨がくっつきにくい状態にあります。
そのため大理石骨病のお子さんの骨折はギプスで骨がくっつくのを待つよりも手術でより確実に骨を固定して骨がくっつくようにすることが多いです。
2.骨が異常に硬い
何度も書きますが、大理石骨病は骨が非常に硬いけど骨の質が悪いため骨折が多くみられる病気です。
骨折後に骨が治りにくいためよく手術が行われます。
しかし、骨が大理石の様に硬いため手術が難しいです。
通常骨折の手術では骨に金属を挿入して形を整えて固定します。
大理石骨病では骨が異常に硬いため金属を骨に挿入するのが非常に困難です。
通常の手術機械では入らないこともあり、超パワーの特殊な機械が必要になることもあります。
このように大理石骨病では骨折がくっつきにくく、手術も通常よりも困難です。
小児整形外科の手術でも難しい分類に入ると思います。
一般の整形外科の病院での治療ではなく小児整形外科の病院での治療をお勧めします!