2022年6月5日
こんにちは!
骨端症のシーバー病の続きです。
シーバー病は踵骨の骨端部分についているアキレス腱の使いすぎが主な原因と書きました。
走ったり飛び跳ねたりするスポーツで起こりやすいです。
シーバー病の患者さんの多くに共通点があります。
1.アキレス腱が硬い
2.足が外反扁平足が多い
上記を認めるお子さんが非常に多いです。
シーバー病の治療は安静も一つですが、このような原因がある場合は原因を改善することの方が重要だと思います。
アキレス腱が硬いお子さんが多いです。
身長が伸びるのは骨だけが伸びる仕組みがあります。
成長期のお子さんは骨が骨端線(成長軟骨)で伸びますが、筋肉などは引き延ばされて伸びていきます。
そのため筋肉や腱が硬くなるお子さんが多いです。
最近は昔と違い小さい時から外で遊ぶより家でゲームしているお子さんが多いため体が硬いお子さんが多い印象です。
そのためアキレス腱が硬いお子さんの場合はしっかりとアキレス腱のストレッチをしてもらいます。
アキレス腱は腓腹筋、ヒラメ筋が合わさってできていて腓腹筋は膝の動きに連動します。
整形外科医のための手術解剖学図説より拝借
シーバー病では膝のストレッチ、特にハムストリングスという太ももの裏のストレッチも重要です。
アキレス腱が硬いお子さんの一部に外反扁平足のお子さんがいます。
以前のコラムでも書きましたが外反扁平足は踵が外反(外向きに斜め)になります。
踵が斜めになると、踵についているアキレス腱も蛇行しています。
私達は普段歩いている時に踵が地面についてアキレス腱のストレッチが自動で行われています。
踵が外反しているとアキレス腱のストレッチがあまりされないため硬くなっているお子さんが非常い多いです。
そのため外反扁平足がありシーバー病になったお子さんには足部のストレッチとインソール(足底板)を作成しています。
足部のストレッチも外反扁平足のお子さんが足首が外反しやすいためストレッチが難しいです。
できれば理学療法士の先生に教えてもらうことをお勧めします。
お子さんは中々ストレッチする習慣がないためインソールつけて自然とアキレス腱がよりストレッチされるようにします。
私はシーバー病ではあまり運動制限を指示しません。
オスグッド・シュラッター病程長引かないことが多いことも理由ですが、原因があることが多いので原因を改善しながら治療していきます。
アキレス腱、膝のストレッチ+足が外反扁平足のお子さんは足のストレッチとインソールを作ります!
単なる安静ではなくて原因を考える治療が良いと思います。
むやみに運動制限だけではお子さんがかわいそうです!
シーバー病は以上です。