コラム

2024年3月24日

身体障害者手帳は歩けると取得できない!? よく分かっていない医師も多い!


こんにちは!

 

前回補装具について書きました。

補装具は基本的に身体障害者手帳で作成します。

よく「この子は歩けるから身体障害者手帳が取れないと聞きました」という話を聞きます。

 

身体障害者手帳は歩けなくてももちろん取得可能です。

身体障害者手帳の該当要件は細かく決まっています。

身体障害者手帳は体の各部位の障害に応じて1級から6級までに認定されます。

心臓、目、聴力などもあり、整形外科では肢体不自由という項目を記載します。

障害は級により点数があり合計点数で障害の級が決まります。

肢体不自由では上肢機能障害、下肢機能障害、体幹機能障害の3部位に分けえ障害を認定します。

それぞれ、握力5kg以下や関節可動域が5度以内、筋力が5段階で2以下など細かく定められています。

 

体幹機能障害は下肢+体幹の障害をまとめて認定するもので

1級:寝たきり

2級:座れない

3級:100m以下しか歩けない

ざっくりとそんな感じです。

100m以上歩けても4級以上での認定も可能です。

しっかりと歩けるお子さんでも、足首の筋力が弱ければ足関節機能障害、膝の動きが悪ければ膝関節機能障害と各関節でそれぞれ障害認定可能です。

 

例えば走ることができても、軽いマヒで足首の筋力が非常に弱ければ4級、5級での認定が可能です。

身体障害者手帳は福祉制度のため医療中心の医師によっては詳しくない先生も多いです。

そのため歩けているから身体障害者手帳が取得できないと言われることがあると思います。

身体障害者手帳は福祉制度で取得によるデメリットはありません

メリットは色々あります。税金が安くなったり、映画館・電車・ETCなどの割引もあります。

お子さんの両親だけでなく是非医師や医療関係者も熟知すべきだと思います。

 

私のクリニックでは毎月複数人の身体障害者手帳の申請をしています。

是非色々な病院、診療所でもっと気軽に書いてもらえる環境になればと思います。

 

 

 

 

 

 



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