2024年3月17日
こんにちは!
脳性麻痺の治療 装具の続きです。
装具の制度、自己負担額について書きます。
前回補装具について書きましたが、電動車イスでは50万円以上、座位保持装置もものによっては軽く50万円を超えるようなものもあります。
座位保持装置も家用、学校用、歩行器や立位台も作ると100万円は軽く越えてきます。
特に既製品ではなくオーダーや特殊加工が増えると値段が格段に上がります。
今回は健康保険で作成する治療用装具の自己負担について書きます。
健康保険は病院、診療所で医師の処方の元で義肢装具会社の義肢装具士という国家資格をもつ人が作成した場合に保険が適応されます。
健康保険で作成する治療用装具はその人の負担率に応じて自己負担額が発生します。
お子さんの場合はこども医療、乳幼児医療があるため通常装具1つあたり500円で作成できます。
障害者手帳をお持ちの方で厚生医療対象の方は成人でも同様に500円で作成できます。
医療証が何もない方は普通は装具の3割の自己負担額が発生します。
短下肢装具なら構造により4万円から10万円ですので、3割なら1万2千円から3万円程度になります。
座位保持などに比べると値段は安いですが、両足、両手首、側弯装具など同時に作成すると数十万円になります。
ただし支払方法が特殊です。
普通の病院の会計は健康保険が適応され治療費が500円か3割負担額の会計になっています。
装具の場合は完成時にまずは義肢装具会社に10割全額を支払いします。
その後健康保険(協会けんぽ、組合保険、国民健康保険など)に書類を送ることで7割が返ってきます。
こども医療などがある方はその後に役所で手続きすると残る3割の500円を除いた部分が返ってきます。
そのため最終的には500円になりますが、一旦全額払って500円以外が返ってくるのに2か月程度を要します。
通常の診療はまずは保険が適応されるのですが、装具の場合は作成後に保険団体から承認されて保険適応となります。
まれに保険団体から装具が保険適応を認められないと言われることがあります。
その場合全額自己負担になるので注意が必要です。
認められない事案としては
・対応年数が経ってないのに装具を新しく作り直している
・装具は原則1具であるが、同じ部位の装具を2具作成している。
などがあります。
次に書きます。