2024年4月7日
こんにちは!
脳性麻痺の治療の続きです。
薬、リハビリテーション、ボツリヌス療法について書きました。
次は手術について書きます。
脳性麻痺のお子さんには比較的手術が行われています。
手術としては
1.整形外科的手術(筋解離術、腱延長術、股関節脱臼手術、足部固定手術、側弯症手術)
2.ITB療法(バクロフェン持続髄注療法)
3.SDR(選択的脊髄後根切断術)
手術の内容としては
・痙縮(筋肉の緊張の高まり)を改善する手術
・関節の脱臼や骨の変形を矯正する手術
の2つに分かれます。
脳性麻痺の多くの方が痙性麻痺と言われる筋肉の緊張が強くなりすぎる状態の麻痺がみられます。
上半身なら肘や手首を曲げる筋肉、下半身なら股関節、膝関節を曲げる筋肉、足首を下にける筋肉が必要以上に強く働きます。
基本的に関節を曲げる筋肉が強く働きすぎて、その反面で関節を伸ばす筋肉が弱くなります。
痙縮があると関節が自由に滑らかに動かず、動きが制限されます。
うまく歩けない、物を自由に持てなくなったりします。
そのため多くの手術では痙縮を改善する手術が行われます。
痙縮、筋肉の緊張が強い状態が長く続くと関節自体が硬くなってきます。
足首が硬くなり歩くときに踵がつかない、膝が曲がってきて膝がまっすぐに伸びなくなります。
さらに進行すると股関節が脱臼することも多くみられます。
体幹では背骨が曲がる側弯症も多くみられます。
手術では関節の変形や脱臼を治したり、背骨の曲がりを矯正する手術も行われます。
次にそれぞれの手術について書きます。