2025年10月19日
こんにちは!
筋ジストロフィーの続きです。
今回は福山型筋ジストロフィーについて書きます。
日本人の福山先生が報告した疾患で日本でよくみられるタイプの筋ジストロフィーです。
フクチン遺伝子の異常が原因で常染色体劣性遺伝です。
患者のほとんどが日本人で一部アジアの国でも報告があります。
症状は赤ちゃんからの全身の筋力低下と中枢神経の異常が特徴です。
筋力低下は新生児期から見られて比較的重度です。
中枢神経の異常はてんかん、知的障害や視力障害が見られます。
症状の度合いも人によって大きく異なります。
1割程度の重症型は首がすわらず運動発達が進みません。
多くはずりばい、いざりばいまでが可能な典型型です。
残りの1割程度が歩行も可能になる軽症型と言わています。
このように寝たきりのお子さんから歩くお子さんまで症状に幅があります。
中枢神経の異常として知的障害は多くのお子さんで見られて、眼病変、視力障害があることが特徴です。
車椅子などの装具やリハビリは重要です。
他の筋ジストロフィーと同様に心臓や肺の機能異常があります。
平均寿命は10歳後半から20代と言われています。
整形外科では側弯でよく受診されます。
側弯が高率に見られますが、通常の側弯装具は知的障害もあるため難しいです。
近年では装着しても体の動きを妨げにくいプレーリーくんを側弯の装具として使うことが増えています。
以上日本人がほとんどの福山型筋ジストロフィーでした。
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「筋ジストロフィー その6 色々な特徴のある筋強直性ジストロフィー」