2022年1月30日
こんにちは!
前回の環軸椎回旋位固定の続きです。
首が痛みを伴ってかしげている(斜頸)であれば容易に診断は可能です。
検査としてはレントゲン検査を行います。
正面写真で2番目の骨(軸椎)の突起(歯突起)の位置を確認しますが、首が曲がっていて痛がっているため
レントゲンは正確に撮影することは難しくて、他の骨の病気がないかを調べる目的で私は行います。
経過ですが、幸いほとんどのお子さんは自然に痛みもなくなり首の傾き(斜頸)も治ります。
通常2,3日で良くなります。
痛みが強いお子さんには頸椎カラーを数日つけてもらって痛み止めの薬を処方します。
ごくまれに数日しても首の傾きと痛みがよくならないお子さんがいます。
その場合は病院に入院してベッドに寝た状態で顔に輪っかをつけて首を引っ張る(頸椎牽引)ことが必要になります。
私は5-7日で自然に全然良くならないお子さんは牽引が良いと思っています。
1-2週間の入院が必要です。
入院すると首のCT検査をすることが多いです。
Fielding分類というCT検査での重症度(軽傷 I →重症IV)の分類があります。
牽引でほぼすべてのお子さんは治癒します。
ごくごくごくごく稀に牽引でも良くならなくて手術でもとに戻すことがあります。
私は今まで1回しか見たことがありません。ほぼないと思ってもよい頻度だと思います。
最後に環軸椎回旋位固定は急に発症して痛みが強くてご両親が驚くことが多い病気です。
ほとんど自然に治りますので過度に心配しないでください。
入院して牽引まで必要となるお子さんも非常に少なくほとんどが自然に治る病気です!