2021年7月4日
こんにちは!
O脚の話の最終となります。
乳幼児のお子さんでO脚になる病気としてくる病があります。
くる病(大人では骨軟化症)は体の中でリン、カルシウムが足りないために
骨が石灰化できない病気です。
大きくビタミン1種であるビタミンDが不足やうまく機能しないタイプと腎臓でリンの
再吸収がうまく機能しないタイプがあります。
くる病のお子さんはO脚が多いですがX脚になることもあります。
くる病のお子さんの多くはO脚で1歳半健診や2,3歳頃に整形外科に
受診されることが多いと思います。
大部分はレントゲンで診断可能で上図の様に成長線が不整(ギザギザ、もやもや)になっています。
ただし稀に成長線の不整がないくる病のお子さんもいるので注意が必要です。
O脚が自然に治らない場合はレントゲンで成長線が正常に見えてもくる病を
考える必要があります。
くる病を疑えば尿検査、血液検査をします。治療はビタミンDのお薬を毎日飲むことでO脚も治ってきます。
治療自体は小児科の先生にお任せしますが、初めの診断は整形外科ですることが多い病気だと思います。
まとめ
くる病は比較的レントゲンで診断しやすい病気ですが、稀にレントゲンで
診断できないお子さんが居るため3歳頃になってもO脚が良くならないお子さんは
くる病を疑う必要があります。
ちなみに私はO脚で受診されたお子さんは半年後にかならず再診していただき
O脚が自然に良くなるまで診察させてもらうようにしています。
以上でO脚終了です。
次回以降は斜頸、先天性内反足、などについて書いていきます。