コラム

2025年9月7日

珍しい疾患 ネイルパテラ症候群 爪とお皿の病気 その2


こんにちは!

珍しい疾患のネイルパテラ症候群の続きです。

前回症状は以下の4つの特徴があると書きました。

・爪は小さく低形成、形が悪い

・膝蓋骨も小さく低形成

・肘は関節の形が悪い

・腸骨はiliac hornという角ような突起

 

症状を具体的に書きます。

 

1.爪は小さく、いびつな形をしていることが多いです。

Brief Report. 2017より引用

 

写真のような感じで、とんでもなく変形しているわけではないです。

基本的には小さくて少し波打っている形の爪が多く、爪が伸びにくくて数か月爪切りしないお子さんも多いです。

 

2.膝蓋骨の低形成

Cureus.2023から引用

 

上図はわかりにくいかもしれませんが、普通の膝蓋骨よりも小さくなっています。

単に膝蓋骨が小さい場合もあります。

その場合は運動機能としては問題ないです。

AAKHS.2021より引用

 

膝蓋骨が低形成だけでなくて膝蓋骨が上図の様に脱臼しているケースも多くみられます。

膝蓋骨は大腿骨の溝の間を上下に動いて膝の曲げ伸ばしに寄与します。

ネイルパテラ症候群では膝蓋骨が小さく、外側に脱臼していることが多いです。

 

脱臼していても歩いたりは問題なくできますが、膝が深く曲がりにくいなど若干の運動機能に問題があります。

さらに小さい時から膝蓋骨が脱臼していると下肢が歪んできて成長とともにX脚になることが多くなります。

 

次に続きます。

 

 



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