コラム

2026年5月13日

最近 赤ちゃんの股関節脱臼の受診が多いです 最近の知見では治療は早かろうよかろう

こんにちは!

赤ちゃんの股関節脱臼、発育性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)の続きです。

日本でも見逃しが多く,検診が厳しくなっている昨今ですが未だに一部でとりあえず経過観察されている状況があると前回書きました。

経過観察して何が変わるのでしょうか?

とりあえず1-2か月様子見て股関節がまだ硬かったら病院行きましょうという流れが多いように思います。

特に1,2か月に検診や助産師さんなどに相談して経過観察を指示されていることが多い気がします。

 

正直外からの触診だけで絶対大丈夫ということは何千人の赤ちゃんを診てきた私でも無理です。

基本的な考えでは少しでも怪しければ超音波で検査すべきと思っています。

赤ちゃんの股関節は軟骨が多いのでレントゲンにうつらない部分が多いので超音波が基本です。

超音波はレントゲンの様に放射線も使わないため何度行っても安全な検査です。

赤ちゃんの股関節の超音波は数分で診断可能です。

このような検査なので疑わしければ、迷わず検査すべきだと思います。

 

何故私が経過観察が意味がないというかというと

最近の海外の論文では股関節脱臼の治療は早かろう良かろうと報告されているからです。

 

股関節脱臼の治療は日本では以下が基本的に多いです

亜脱臼→リーメンビューゲル装具

脱臼→入院して牽引治療 まれにリーメンビューゲル装具

以前から日本ではリーメンビューゲル装具も牽引治療も生後3か月以降が一般的でした。

昔からの通例です。

一方で最近の論文ではリーメンビューゲル装具は生後4-6か月で行うよりももっと早い時期に行った方が合併症が少なく治療成績が良いと報告されています。

股関節脱臼治療の最大の合併症である大腿骨頭壊死症が生後4か月よりも早く治療する方が少ないと海外で報告されています。

 

昔からの通例なら生後3,4か月までの経過観察も問題ないです。

一方で近年、特に海外では早期発見、早期治療が重要と言われています。

そのため生後1-2か月で股関節が硬い、しわが違うなど股関節脱臼を疑う所見があって1-2か月経過観察することに意味はないと思います。

というか逆に治療のタイミングを遅らせるため良くないです。

実際に股関節が硬い、しわが違うお子さんで股関節脱臼の場合は非常に稀なので経過観察でも問題ない場合が多いですが、先ほども書いたように外からの触診では脱臼しているかわかりにく場合もあります。

 

少しでも怪しければ早めに検査する方が良いと思います。

次に早かろう良かろうの治療についてもう少し詳しく書きます。

 

 

 

 

コラム一覧へ