2022年7月18日
こんにちは!
足根骨癒合症の最終、治療編です。
治療は大きく保存治療(手術以外)と手術治療に分かれます。
保存治療は教科書的には安静、ストレッチ、インソール(足底板)です。
ただし安静で癒合部が治る病気ではないのでよっぽど痛みが強いときは運動制限しますが、
普通は運動制限は必要ないと思っています。
ストレッチも癒合部の関節が動きが悪いのはストレッチでは改善しないので効果は疑問的です。
アキレス腱など足全体的に硬いお子さんではストレッチはした方が良いと思います。
インソールは有効な場合が多いです。
ただし足根骨癒合症のよく起こる場所3つのうち、踵骨・舟状骨、舟状骨・第1楔状骨の間の癒合症では有効です。
癒合している部分が土踏まずの部分で形状を整えたり、柔らかい素材にしたインソールを作成します。
距骨・踵骨の間の癒合症では足首の下でありインソールはほぼ効果ないと思います。
保存的治療が効果ない場合は手術になります。
手術は癒合部の繊維組織を切除して再度くっつかないように周りの脂肪や人工的な物質を間に挟む手術です。
BMC musculoskeletal disorder 2020
私は足は皮下脂肪が少ないのと再発なるべくしないように骨蝋(こつろう)という手術の時に血を止める医療用の材料を
間に挟んでいました。
手術時間は1時間かからず、再発も比較的少ない手術だと思います。
一般的に手術は2-4週間程度ギプス固定します。はさんだものがずれない様にです。
私の個人的な経験からですが、足根骨癒合症の患者さんは大半が手術になっています。
特に運動している男の子はほぼ手術になっています。
運動していない女の子の一部でインソールで痛みが改善して手術していないだけです。
治療としては手術がメインですが、術後に痛みが消失する良い手術ですので迷わず手術をうけられたら良いかと思います!