2025年3月1日
こんにちは!
前回赤ちゃんが明らかなケガでなく骨折することがあると書きました。
原因として不明な場合と虐待があると書きました。
医者の教科書では子供の原因不明な骨折を診たらまずは骨形成不全などの特殊な病気を除けばまずは虐待を念頭に治療するように書いてあります。
私が実際に診ていて感覚的には虐待のケースはそれほど多くなく、原因不明な場合の方が多いと思います。
生後半年未満の寝返りもしない赤ちゃんの鎖骨や腕が折れた場合があります。
ケガの場面を見ていないので原因不明となっていますが、兄弟が赤ちゃんの腕を触ってねじってしまったなども原因として考えられます。
ただし実際にはお母さんが泣き止まずに腕を強く持ってしまったなども原因としてあるかもしれません。
その場合は虐待にも該当しかねないですが・・・。
基本的に私たち医師は小さなお子さんの原因不明の骨折では虐待をまずは疑っています。
時折流れるニュースにあるように虐待から幼い命が失われる惨事を防ぐために虐待が疑わる場合は児童相談所に連絡をすることがあります。
私は以前より小児整形外科を診ていることもあるため児童相談所とお話したこともあります。
以前はなんでも怪しければ通報、連絡すればよいと思っていましたが、児童相談所の方によると通報が多すぎて対応できなくなる事態もあるようです。
そのためある程度診察している医師が本当に虐待かどうか見極める必要があると思います。
本当の虐待を見逃さないようにしてこのまま自分たちで経過観察してよいか考えながら診察しています。
どのように考えているか次回に続きます。
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「小さなお子さんの原因不明の骨折! 虐待!? 医者は結構疑って診てますが・・・。その2」