コラム

2025年3月20日

実録!医療の闇 発達障害にまつわる施設 その5 形だけでもいいから契約書にハンコ押して!


こんにちは!

医療の闇の続きです。

前回実際にあった話として児童発達支援、放課後等デイサービスを全国展開している会社の営業の方とお会いした話を書きました。

アポイントの時点でマンション営業の方がよくする身分をぼやかしてアポイントをとる手法で来られました。

医療業界の方で会社名、身分を名乗らずにアポイント取られるのはほとんどありません。

アポイント内容も挨拶とだけ説明されました。

私は療育園の方であいさつと連携の話かと思ってお会いすることにしました。

施設名も名乗っていないのでややおかしい感じはしましたが。

 

お会いして名刺を見ると会社の営業で児童発達支援、放課後等デイサービスを全国展開している会社の方でした。

話の内容は当院の近くにもともとある児童発達支援施設があるが、協力医療機関が閉院するため代わりに協力医療機関になってほしいという内容でした。

児童発達支援や放課後等デイサービスでは医療機関ではないため、児童にケガや病気があった際のためサポートする協力医療機関との契約が必要です。

多くは小児科を標榜するクリニックが契約しています。

現在契約しているクリニックが閉院するため次の協力医療機関を探していること自体は良いのですが、依頼の仕方がめちゃくちゃでした。

 

まず渡されたので患者に渡す用の会社のPR、児童発達支援、放課後等デイサービス紹介のパンフレットと契約書だけでした。

説明としては全く迷惑をかけません

何かあればかかりつけの小児科などに行ってもらいます

という感じでした。

当院にはサインだけしてください。ケガや病気が起こっても当院を受診することもありませんから的な説明でした。

とりあえず迷惑もかけないのでサインだけしてくださいと内容の説明で契約書を渡されました。

 

すぐにでもその場でサインをという雰囲気で裸のA4 1枚の契約を渡してきました

私は話の中で違和感もあったため検討すると言って一旦帰ってもらいました。

その後以下に納得がいかずに契約は断りました。

 

・そもそも近くの児童発達支援が正確にどこにあるかも説明なし

・何名のお子さんが利用しているかも説明なし 聞けば答える程度

・通われるお子さんの疾患 広汎性発達障害なのか身体障害者もいるのかも説明なし

・施設の名前も管理者の名前も説明もなし

・施設の連絡先も書いていない

ありえないです。

協力医療機関はそもそも何かあったときのために義務付けられた制度です。

どこでも良いというスタンスで契約書にサインしてくれる施設を探すなど医療に携わるものとして失格だと思います。

児童がケガをしたらどうするかなど全く想定していないのでしょう。

発熱などは家に帰ってもらうしかないのでかかりつけの小児科に行ってもらえば良いでしょう。

 

児童発達支援では体幹訓練など器具をつかった訓練もするため時折ケガもあります。

骨折するケースも多くはないですがあります。

そのような対応をしっかりと依頼されれば私は喜んで契約します。

施設の場所、連絡先も言わない時点でサインのみで良いという考えです。

 

患者診なくても良いのでとりあえずサインしてくれという方針の会社は非常にやばいです。

ちなみにこの会社は全国に非常に多くの施設を持っていて大きな会社です。

お金儲けしか考えていない組織だとしか思えないです。

 

自分たちで他にしっかりとみてくれる協力医療機関があれば問題ないですが、そうではないです。

そうならその医療機関に契約書書いてもらいますし、説明としては普段のかかりつけの小児科に受診してもらうでした。

ケガは通常小児科では診ないため、適当にどこか見つけて受診してもらうのだと思います。

自閉症スペクトラム障害のお子さんは多動などがあると普通の病院は受診しにく場合も多いです。

本来なら風邪やけいれんなどの病気ならかかりつけ小児科、ケガは近くの見てくれる医療機関を決めておくべきです。

 

お金儲けをだけをして、何かあったときのバックアップとしての協力医療機関の制度をないがしろにしている会社は本当にやばいです!!

 

 

 

 

 



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