2021年7月24日
こんにちは!
最近お子さんが怪我がないのに脚を痛がるため受診される方が多いです。
私が考える基本的な就学前のお子さんの痛みの診察について書きます。
1. 本人が膝が痛いといってもその近くの関節の股関節も疑う
お子さんは感覚が未熟で痛みの場所が明確に言えないことが多いです。
上肢なら肩が痛いと言っていても肘に問題あることも多いです。
2. 膝や足首が悪ければ外観で腫れていることが多い
膝や足首は関節が浅いので関節が腫れるとわかりやすいです。
股関節は深いため外観ではなかなかわからないです。
3. 痛いと言っている場所だけでなく他の関節も軽く動かしてみて痛みがでないか見る
関節に炎症があると動かすと痛みは必ずでます。
本人が言葉にしなくても仰け反るなどして回避行動をとることが多く原因となる関節がわかることが多いです。
私の診察ではお子さん本人や家族の方の「膝が痛い!」などの訴えを聞いても気にせずに
脚全体をチェックするようにしています。
膝や足首が腫れていれば家族の方でも気づくことが多く、外観で異常なければ股関節を入念にチェックします。
実際に就学前のお子さんでケガでない脚の痛みはほとんどが股関節由来です(成長痛は別です)。
急に歩かなくなる、歩き方がおかしいなどは多くが股関節が原因です。
原因の1番は単純性股関節炎です。極まれにペルテス病という病気があり注意が必要です。
次回は単純性股関節炎、ペルテス病について書きます。
出典:院長の個人的な経験