コラム

2025年7月27日

多指症 母指多指症の治療はやや難しい? 対立が必要!


こんにちは!

多指症の続きです。

前回多指症の種類と治療について書きました。

多指症は手と足の指に起こり、治療としては過剰な指の切除であると書きました。

通常1回の手術で完了することが多いです。

 

ただし手の指の母指多指症は1回の手術で終わらないことが比較的あります。

理由は母指(親指)に求めらる機能が非常に高いからです。

足の指はものをつかんだりしないので曲げたり伸ばしたりする機能もそれほど必要ありません。

一方で手の指では曲げ伸ばしの機能が必要です。

さらに小指と親指では求められる機能が異なります。

小指は曲げ伸ばしだけで良いですが、親指は対立という動作が必要です。

このようなO.K.サインしてみてください。

母指の根元がおおきく回るのがわかると思います。

指で物をつかむときに親指だけ対立というぐるっと根元で回り込む必要があります。

つまむときに親指と他の指の向きがかならず変わります。

 

母指は曲げ伸ばしだけでなく根元での対立という機能が必要でそのための筋肉も存在します。

そのため母指多指症では指の状態で複数回の手術を必要とする場合があります。

上図は母指多指症のWassel分類(ワッセル分類)という有名な分類です。

多指症も指のどの部分から多くなるかバリエーションがあります。

IV型が最も多いです。

I~III型では対立に関係しない部分の多指なので切除だけで問題ないことが多いです。

最も多いIV型は対立や指の動きに関係する部分での多指のため複数回の手術を要する場合があります。

 

次に続きます。

 

 



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