コラム

2025年7月6日

先天性絞扼輪症候群 くびれの病気 その2 治療


こんにちは!

珍しい病気の先天性絞扼輪症候群の続きです。

先天性絞扼輪症候群は重症度も様々で、重症では先天性切断という欠損があることを前回書きました。

今回は治療について書きます。

 

先天性切断は治療することは少ないです。

指の欠損の数にもよりますが、多くの指が先天性欠損で指が短い場合は指の骨延長をすることがあります。

Hand Surg Rehab.2020から引用

 

指が短すぎると物をつかんだりしにくいため指の延長を行うことがあります。

骨延長については以前に書きました。

https://seikei-yoshida.com/news/?colum=%e9%aa%a8%e5%bb%b6%e9%95%b7%e3%80%81%e8%ba%ab%e9%95%b7%e4%bc%b8%e3%81%b0%e3%81%9b%e3%82%8b%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%94%e5%ad%98%e7%9f%a5%ef%bc%9f%e3%80%80%e5%89%b5%e5%a4%96%e5%9b%ba%e5%ae%9a%e3%81%ab

指も小さな専用の延長器を使えば伸ばすことは可能です。

 

先天性絞扼輪症候群のごく軽症例でも経過観察します。

 

ある程度の絞扼、くびれがあるお子さんでは一般的に手術を行います

絞扼により血流が悪くなり、先端の成長障害や重度では壊死の可能性があるためです。

絞扼が強い場合は生後すぐに手術が行われます。

J child Orthop.2012から引用

 

手術では絞扼している部分を全周性に一旦切除して、羊膜の縛られるいる部分を切除します。

その後前後の皮膚を縫い合わせます。

 

手術後には傷跡は残りますが、機能的には問題ないことが多いです。

 

以上先天性絞扼輪症候群でした。

 



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