コラム

2024年11月10日

先天性下腿偽関節症 その6 最高難易度の疾患 手術編 4in1osteosynthesis


こんにちは!

先天性下腿偽関節症の手術の続きです。

 

手術治療について血管柄付き骨移植など前回書きました。

最近では別の手術が増えています。

Clin Orthop Surg.2011より引用

脛骨、腓骨の偽関節に対して大量の骨移植と骨膜も移植を行い偽関節部全体を腓骨、脛骨含めてくっつけてしまう手術です。

4in 1osteosynthesis(4つを1つに骨接合)と言われる手術で脛骨の頭側・尾側、腓骨の頭側・尾側の4パーツの骨を1塊にする手術です。

脛骨単独、腓骨単独をくっつけるよりも脛骨、腓骨を合わせてくっるけることで強度を高めて偽関節の再発を防ぎます

難しい手術ですが、非常に良い手術だと思います。

 

先天性下腿偽関節症の難しい点は骨が非常にできにくい一旦手術で骨がくっついても歩いていると徐々に偽関節になる点です。

どんな上手な手術をしても成長とともに再度偽関節になることが非常に多いです。

手術で骨がくっついても再発しないように装具はほぼ必須で、体育などの運動制限も通常行います。

上手く骨がくっつく方もいますが、成人してもちゃんと骨がついていなくて髄内釘などの金属でなんとか保っている人もいます。

基本4,5回程度は手術が必要だと思っていた方が良いです。

最近では骨膜移植や4in1の手術など以前より成績が良くなってきています。

手術回数は多くなることが多いですが、歩いたりは皆さんできています!

 

以上最高難易度の先天性下腿偽関節についてでした。

 



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