2023年6月17日
こんにちは!
症候性側弯症の治療の続き、装具治療についてです。
症候性側弯症では装具治療の治療効果の確かなエビデンスは確率していません。
特発性側弯症では装具治療の側弯予防効果が数多く証明されています。
症候性側弯ではいくつかの論文はありますが、いずれも患者数も少なく確かな治療効果と言えない状況です。
治療効果が確立していないのは症候性側弯に対する装具治療の難しさが大きな原因です。
1.元の病気があるため装具を継続してつけることが難しい
2.側弯の程度が疾患により異なり、かつ側弯の角度も大きいことが多いため装具自体が難しいことがある
1.脳性麻痺患者さんでは体の緊張が強く、硬いプラスティックの装具で矯正することが難しい。
装具をつけて体の筋緊張が入ると褥瘡などの傷ができやすく長時間つけることができない。
元の病気で知的障害をもったお子さんも多く、硬い装具で体を矯正することに拒否が強いことが多いです。
2.通常特発性側弯では10-40度間のCobb角で装具矯正が行われます。
症候性側弯では90度を越える側弯も珍しくなく、装具自体を作ることが難しいことも多いです。
このような理由から特発性側弯症に使う側弯矯正装具は一般的に症候性側弯症につかえないことが多いです。
近年症候性側弯症用に新しい装具が開発されました。
次にその装具について書きます。