2023年6月11日
こんにちは!
症候性側弯症の続きです。
症候性の元となる疾患の中には大きく以下に分かれます。
1.神経の病気
脳性麻痺 二分脊椎 脊髄筋委縮症など
2・筋肉の病気
筋ジストロフィー症 ミオパチー
3.骨系統疾患や骨にかかわる遺伝子が病気の疾患
脊椎骨端異形成、Prader-Willi症候群(プラーダ―・ウイリィ症候群)、染色体異常
治療法は特発性側弯症と基本は同じで装具治療と手術になります。
だたし症候性側弯症は特発性側弯症と異なる点がいくつかあります。
・Cobb角(コブ角)という側弯の曲がりの角度が大きい
特発性側弯症では10度~40度程度の間が多いですが、症候性側弯症では90度を越える側弯も珍しくないです。
BMC Muscloskeletal Disorders 2021から引用
150度くらいの曲がり角度になることもしばしばです。
・もとの疾患の影響で装具治療が難しい場合が多い
脳性麻痺などの神経の病気では体幹に筋肉の緊張が入るため硬い装具で長時間背中を矯正することが難しいことが多いです。
もとの疾患により知的障害をもっているお子さんも多く、装具への拒否が強い傾向にあります。
側弯の装具は長時間、硬い装具で側弯を矯正した状態で装着することが基本です。
・手術が難しく、合併症も多い
側弯の程度も強く、また元の疾患による影響で手術にかかわる合併症も特発性側弯症よりも多くなります。
詳しくはそれぞれ書いていきます。