2023年3月19日
こんにちは!
体外衝撃波の効果 その5です。
対外衝撃波は「痙縮」を改善する効果があります。
痙縮とは脳卒中、脊髄損傷、脳性麻痺の方に見られるもので、自分の意思と関係なく
筋肉が収縮(筋肉の緊張がたかまる)状態です。
主に関節が曲がる方向に筋肉の高まりがみられます。
筋肉が不必要に緊張するため関節の動きが制限されます。
肘が曲がる方向に力がはいって伸びにくくなったり、膝が曲がって伸びなくなったりして日常生活で大きな障害となります。
痙縮の治療は以下の4つに大きく分けられます。
下へ行くほど効果と副作用も強くなります。
1.のみ薬
2.ボツリヌス療法
3.手術
のみ薬は効果はそれほど強くなく、傾眠(眠たくなる)が起こりやすい問題があります。
ボツリヌス療法は商品名ボトックスに代表される注射治療です。
痙縮のある筋肉に直接筋肉注射します。
ボツリヌス毒素(ボツリヌス菌がだす毒素)を人工的につくった薬で打った筋肉が一時的に弛緩します。
はちみつに含まれることがあり1歳以下のお子さんにはちみつを食べさせてはいけない原因の毒素です。
痙縮のある筋肉に打つと高まっていた筋肉の緊張がゆるめられます。
効果は一時的で、3-6か月で効果がなくなります。
非常に普及している治療ですが、筋肉への注射が必要(打つ筋肉が多いと10か所以上)、薬が高価という問題があります。
薬はうつ量によりますが、1回の治療で多いと20万円以上の薬の費用がかかります。
手術は筋解離術、バクロフェン髄注治療(ITB)、選択的後根切断術(SDR)があります。
詳しくは今後書きます。
手術は効果強いですが、合併症のリスクも非常に高いです。
痙縮のある方はなんらかの内科的な合併症をもっていることがほとんで手術自体のリスクがあります。
このように現在の痙縮治療は問題もあるため、より体に負担が無くて気軽にできる新しい治療が望まれています。
その候補が体外衝撃波です!
長くなってきたので次に詳しく書きます。