こんにちは!
中学生に多い腰椎分離症の続きです。

前回腰痛で病院を受診してレントゲンに異状ないから大丈夫といわれている場合があると書きました。
腰椎分離症ではレントゲン正常でも全然大丈夫でないです!
最近他院でレントゲンで大丈夫と言われてシップ処方されたけどよくならないんで受診される中学生のお子さんが多くおられます。
腰椎分離症は腰の骨の疲労骨折です。
疲労骨折は初期はレントゲンは正常です。
骨は外側が骨皮質という硬い殻で中が海綿骨というスポンジ状の柔らかい組織でできています。

レントゲンで写る骨の輪郭は骨皮質であり、通常の骨折は外側の骨皮質が割れるためレントゲンで診断可能です。
一方で疲労骨折は海綿骨で出血がおこります。
そのため疲労骨折は初期はレントゲンは全く正常です。
疲労骨折の状態で運動負荷を続けると皮質骨も割れて骨折に移行したり、時間が経つと仮骨という新しい骨ができてレントゲンで診断可能となります。
疲労骨折の診断はMRIが基本となります。

レントゲンは骨折に移行したり、仮骨ができてくる受賞後1か月以上経過してから診断可能となります。
腰椎分離症も同じで初期はレントゲンは全く正常です。
疲労骨折の状態で運動を続けると骨折に移行して骨が分離してきます。
レントゲンで腰椎分離症の診断ができるのは発症後3か月以上経過してからです。
分離症の起こる部分は腰の構造が複雑でしっかりと分離しないとレントゲンで診断できないので通常より時間がかかります。

CTというレントゲンの輪切りの詳しい検査でも発症初期は診断難しく発症後1か月で分離しだすと診断可能です。
CTはレントゲンと同じ放射線の検査ですがレントゲンより詳しく輪切りで何十枚も撮影して詳細に見えるようになります。

CTでは初期は診断難しいことも多く進行期(発症後1-2か月以降)で診断可能です。
一方でMRIは磁石で撮影するレントゲン、CTとは全くことなる検査であり骨のような硬いものよりも柔らかいものの検出に優れます。
腰椎分離症も非常に初期の骨の中の出血が検出できます。

日本整形外科学会HPから拝借
MRIでは非常に早期から骨の中の海綿骨の出血(画像で白くなっている部分)がわかります。
そのため腰椎分離症の早期診断はMRIが有用です。
CTもある程度分かりますが放射線被爆の問題もあるため被爆のないMRIが優れていると思います。
中学生くらいの腰痛は
「レントゲンで異状ないから大丈夫」ではなく「レントゲンで異状ないから腰椎分離症の確認が必要」です!
次に診断時の特徴、治療について書きます。
