2023年8月20日
こんにちは!
スポーツ頑張っている中高校生によく起こる疲労骨折の続きです。
今回は疲労骨折の診断について書きます。
症状はその場所の痛みです。
ただし歩けない程度ではなく、日常生活ではあまり痛みはない程度です。
走ったりなどの運動すると痛みがでますが、運動自体はなんとかできる感じです。
場所としてはスネの骨(脛骨)、足の骨(中足骨)が多く、痛みの場所の骨を押さえると痛みがでます。
見た目には通常腫れはありません。
疲労骨折は骨の中で出血しているだけです。
骨はイメージ的にちくわのようなものです。
外の輪郭が硬い骨で覆われていて中に骨髄と言われるスポンジ状の柔らかい骨があります。
疲労骨折は骨髄で出血を起こしている状態で骨の外の輪郭は破綻していません。
通常の骨折は外の輪郭が破綻しているため出血が骨の外にもでて腫れます。
疲労骨折は骨の中だけの出血なので通常は腫れません。
疲労骨折の状態で運動を続けて骨折に移行すると腫れてきます。
診断はまず単純レントゲン検査を行います。
疲労骨折はレントゲンでは診断できません。
骨折に移行している場合のみ診断ができます。
MRIであれば早期から診断が可能です。
German journal of sports medicine 2023から引用
上図は第3中足骨(足の甲の骨、中指の根本)の疲労骨折です。
レントゲンでは異常ですが、真ん中のMRIでは骨の中が白くなっていて出血してます。
疲労骨折はレントゲンでは診断困難で疑われれば早期にMRI検査が必要です!
続きます。