2024年8月14日
こんにちは!
良性骨腫瘍で最多の骨軟骨腫(別名:外骨腫)について前回書きました。
独特な突起状の形の腫瘍で、骨の上に軟骨がのっていて成長期のお子さんでは腫瘍自体も成長します。
単発性と多発性があります。
今回は単発性について書きます。
単発性では膝まわりに多く、足首や手首、肋骨などにもできます。
症状は外観上に隆起しているだけで基本的に痛みなどは腫瘍自体ではありません。
ただし、膝回りなどでは飛び出た腫瘍が周囲の筋肉などに干渉することで痛みが突然出現します。
痛みは小さいときはでにくいですが、10歳以降で活動性が高まるとでることがあります。
肋骨などではまず痛みは出ないですが、膝周囲での痛みが多いです。
治療としては基本は経過観察で痛みがでれば手術です。
手術では飛び出た腫瘍を切り取ってしまいます。
骨と軟骨を切除することで腫瘍がそれ以降大きくなることはなくなります。
基本全身麻酔が必要で入院も必要です。
出ている部分を取るだけの手術なので手術後の運動制限などもほとんどなくすぐに日常生活に戻れます。
個人的な経験ですが、単発性では痛みなどの症状がなくても手術で切除することを希望される場合が多いです。
1回の手術で取り切れれば今後の通院も不要になるからです。
また肋骨や体幹の腫瘍は将来的に悪性化することがあるため、体幹でなくても切除することが多いです。
悪性化については次回以降で書きます。
以上 単発性の骨軟骨腫でした。