2022年4月18日
こんにちは!
今回は10歳~中学生のお子さんの腰痛に関してです。
運動をしているお子さんで腰の下の方の片側または両側が痛くなれば要注意です。
腰椎分離症という病気があります。
日本整形外科学会HPから拝借
運動している10歳以降のお子さんで腰の骨の後ろの部分が疲労骨折した状態です。
一般成人の5-8%程度、スポーツ選手では30%程度の方が腰椎分離症であると報告されています。
腰椎分離症は早期診断、早期治療が非常に重要な病気です。
初期に安静、コルセット固定をすることで疲労骨折部分がくっつきます。
診断が遅れて安静にできていないと疲労骨折部分がくっつかずに偽関節(関節でない部分がぐらぐらして関節の様に動く状態)になります。
診断は診察では多くの方が背中を反ると痛みが増強します。腰の後ろのパーツでヒビが入るので背中を反ると負荷がかかって痛みが強くなります。
次に画像診断ではレントゲン検査を行います。
レントゲンでは初期では異常ありません。疲労骨折ができあがって骨がくっついていない偽関節の状態だとレントゲンで診断できます。
つまり初期はレントゲンでは診断できなくて、レントゲンで診断できる時には偽関節になっていて手遅れの状態です。
レントゲンで異常なしで症状があればMRI検査をお勧めします。
MRI検査では初期の疲労骨折が容易に診断できます。
矢印の骨の内部が白くなっている部分が疲労骨折の初期の部分です。
お子さんの腰痛でレントゲンで問題なしでも腰椎分離症の可能性はあります!
レントゲンで問題なしでも実際は問題ありの場合が多いです!!
レントゲンだけで診断せずに腰椎分離症が疑われた場合はMRI検査を受けましょう!
次は腰椎分離症の治療に関して書きます。