2025年2月1日
こんにちは!
就学前のお子さんに非常に多い肘内障の続きです。
前回肘内障は橈骨(二の腕の親指側の骨)の先端の骨が輪状靭帯という靭帯から軽く外れるため起こると書きました。
上肢の痛みで腕を使わなくなり気づかれます。
治療は靭帯の脱臼を戻します。
日本小児整形外科学会Hpから引用
通常は容易に整復できます。
回内法、回外法という方法があり、前腕をねじることで脱臼を戻します。
通常は数秒で戻すことが可能です。
脱臼が治る際に痛みがでて、コリっという振動が整復している人には感じられます。
秒で治せて、治ったとたんに腕の痛みがなくなり腕を動かせるようになります。
もともと靭帯が緩くて脱臼しているので、戻れば固定なども不要です。
またなる可能性はありますが、成人の肩の脱臼の様に脱臼の際に靭帯が切れたりするわけではないので脱臼が治れば通常通りに戻れます。
ただし靭帯が緩い就学前に10回、20回脱臼するお子さんもいます。
よく脱臼するから将来肘が緩くなるというわけではないので回数が多いからといって心配しないでください。
9割程度のお子さんはこのように容易に整復できます。
ただし肘内障には整復の難しいお子さんや診断自体が難しいことがあります。
次回に実は難しい疾患、肘内障について書きます。