2025年2月8日
こんにちは!
お子さんで非常に多い肘内障の続きです。
前回に原因、治療について書きました。
通常は秒で脱臼を整復できて痛みも取れる疾患です。
しかし稀に非常に診断、治療に難渋する場合があります。
以下の2つの場合があります。
1.整復困難な場合
2.骨折か判別できない場合
1.整復困難な場合
通常は1分以内に整復可能な場合がありますが、まれにすごく整復が難しいお子さんがいます。
通常は整復操作で靭帯が整復されるとクリックという振動があって腕を操作している人には整復が感じられます。
一部にクリックのないお子さんがいます。
その場合には整復しているかが非常に判別困難です。
まず小さなお子さんで元々腕が痛くて来ているので、診察室に入る時点で多くは泣いています。
さらに整復操作は痛みが生じるため整復操作をした後はまず泣いています。
クリックがない場合は整復しているかどうかの確認は腕を自由に動かせるようになったかで確認します。
しかし小さなお子さんで泣いている状態では腕を動かすように言ってもまず動かしてもらえせん。
しかも今まで腕が痛かった記憶があるので整復されても直後は腕を使いたがりません。
そのため整復できたかわからない状態で家に帰ってからも腕を動かさないといって当院に2,3件目に受診される方は多くいます。
多くのクリニックではしっかりとした整復確認せずに多分整復されているで帰らせているようです。
当院には肘内障が治らないと2,3件目で遠くからも来られます。
当院では整復しているかわかるまで観察しています。
その際も医師がいる場ではお子さん整復操作で痛みを与えられたためまず泣きます。
そのため当院ではおもちゃのある別室で遊んでもらって腕が動かくか確認します。
結果整復できていなくて何度も整復操作を繰り返して30分くらい時間を要する場合もあります。
私はかなりの数の整復をしていますが、何度も整復操作してやっと整復できるお子さんはいます。
整復の技術も重要ですが、腕が動くようになるのを確認することが重要です。
一般的な整形外科ではお年寄りが多く、診察時間の関係であまり時間が掛けられない?場合が多いようです。
次に続きます。
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「お子さんの腕が急に痛くて動かない! 実は骨折している場合も!? 肘内障 その4」