2025年2月1日
こんにちは!
今回は非常に有名な疾患の肘内障について書きます。
肘内障はネットで検索すると山ほど記事がヒットするような非常にcommonな疾患です。
肘内障は肘の脱臼、亜脱臼と言われています。
私たちが通常想像する脱臼ではなく小さなお子さん特有の脱臼です。
腕の骨の親指側である橈骨という骨の肘側は通常輪状靭帯という靭帯でおえられています。
小さなお子さんはこの靭帯が緩いため、ふとした動作で橈骨が靭帯から外れるのが肘内障です。
骨同士が大きく外れる脱臼ではなく骨が靭帯からわずかにずれるという病態です。
靭帯が緩い5歳以下の小さなお子さんによく起こり、一般的に2,3歳のお子さんに多く見られます。
ケガの仕方としては典型的には腕を引っ張った際に起こります。
手をまっすぐに引っ張ると橈骨の先端が輪状靭帯から外れることで受傷します。
症状としては肘の痛みで腕を使わなくなります。
ただし骨が靭帯からわずかにずれる疾患のため肘が腫れたり、外観的には異常ありません。
指はある程度動かしますが、多くは上肢全体をあまり使わなくなります。
6歳未満のお子さんは明確に痛い場所を言えないので、肘ではなく手首や肩を痛いということも多いです。
一般的に肘内障は簡単な病気と思われていますが、実は非常に難しいこともあります。
次に続きます。