コラム

2021年9月8日

こどもさんの扁平足について 外反扁平足には注意


こんにちは!

今日は扁平足(土踏まずがない)についてです。

お子さんの扁平足と高齢者の扁平足は全く異なるものです。

 

まず赤ちゃんはみんな扁平足です。

独り歩きして2,3歳位から徐々に土踏まずができてきます。就学前の扁平足はあまり問題ないと思います。

高齢者の方の扁平足は年齢とともに足の筋肉や関節が緩んで徐々に土踏まずがなくなってできます。

 

お子さんの扁平足は基本様子見ていて良いですが、外反扁平足という状態は注意が必要です。

立っている足を後ろから見た写真です。踵の骨が外を向いていて足の内側が飛び出ています(下の写真矢印)

外反とは足が内側に倒れている状態です。足が外反すると自然と扁平足にもなります。

外反足(足が外反すること)は歩き始めは皆さん見られますが通常3,4歳頃に外反しなくなってきます

その年齢でも外反している場合はその後も自然に治らない可能性があります。

原因は足の関節の生まれつきの柔らかさが多いです。足首の関節ではなく足の甲の付近の関節が柔らかいことが原因です。

健常なお子さんで外反足の方は膝や肘が反り返るなど体の色々な関節が緩い方が多いです。

有名な病気では体の色々な関節が柔らかいダウン症候群の方は概ね皆さん外反扁平足です。

他の体の緊張が弱い病気や発達障害のお子さんでも多く見られます。

 

では外反扁平足は何が注意が必要かというと、体重が足裏の親指側に集中してかかることが問題なのです。

成長とともに10代でも外反母趾がでてきたり巻き爪(陥入爪)や足裏のタコなどのトラブルが起こりやすいです。

 

治療はというと扁平足は足周辺の筋肉をつけることで改善することがあります。

足裏の筋肉を鍛えるタオルギャザリングや土踏まずを作る後脛骨筋という筋肉を鍛えるのが良いです。

小さいお子さんは難しく考えず家でゲームではなく外で走り回りましょう。

 

外反扁平足は生まれ持った関節の柔らかさがあるため大人になっても続く人が多いです。

そのためよく病院、クリニックではインソール(中敷き)を保健医療で作成します。

通常履いているスニーカーの中敷きを外してオーダーメイドした足の形を矯正するインソールを使います。

ただしインソールを付けると上の写真の様に矯正されますが治ったわけではないです。

足が崩れない状態で筋肉を使ってもらうというコンセプトで使っています。

大きくなってからは外反母趾などの足の変形をつくらない目的装着してもらいます。

 

例えばダウン症候群などの大人になっても外反扁平足が続く方は体が大きくなってから継続して装着することが重要です!!

ダウン症候群のお子さんで就学前と小学校まではインソールを使っていてその後辞めている方が非常に多いです。

原因は小さいときはリハビリの訓練施設に通っていて、作成するものの中学校位になると訓練できなくなって

施設に通わなくなり辞めてしまっていることが多いです。

体重が大きくなってから使わないとは全く本末転倒です。

多くの小児病院の先生や訓練施設の先生がダウン症候群の大人の方を診察していないからだと個人的には思っています

ダウン症候群の方は10代後半、20歳代で多くの方が外反母趾がきつくなっています。

私はダウン症候群に限らず外反扁平足の方には大きくなってもずっとインソールしましょうと言っています。

というか大きくなったら絶対使ってくださいと言っています!!

 

話がそれましたが、お子さんの扁平足の中でも外反扁平足には注意をしてください

 

次回はインソールについて書きます。

他の方の批判を恐れずにに装具の闇についても書こうかと思います・・・。



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