コラム

2021年10月10日

斜頸 眼性斜頸、骨性斜頸について


こんんちは!

前回の続きで斜頸の原因となる病気についてです。

筋性斜頸以外に眼性斜頸、骨性斜頸があります。

 

1. 眼性斜頸

眼の視野の異常で起こります。

見えない範囲があるために物を見ようとして首をかしげます。

斜視という目が偏っている病気と一緒に起こることが多いです。

筋性斜頸は生まれたてから起こるのに対して眼性斜頸はお座りや歩いたりして顔を上げるようになってから見つかります。

通常筋性斜頸は新生児から遅くても3-6カ月までに気づかれることが多いです。

眼性斜頸は1歳以降によく見つかります

筋性斜頸は常時首をかしげているの対して眼性斜頸は首がまっすぐな時もあります

スマートフォンで撮影した写真でどれも首をかしげていれば筋性斜頸でまっすぐな時もあれば眼性斜頸が多いです。

眼性斜頸は眼科に紹介して治療してもらいます。

ただし小さいお子さんの視力検査は難しく就学前では正確な評価はできないことが多いので当面経過観察になることが多いです。

斜視を伴うものは手術をすることもあります。

小児眼科をやっている眼科の病院(一般的に大きな総合病院)に通院してもらった方が良いです。

 

2.骨性斜頸

非常に珍しい病気です。

先天的に頸椎の骨の異常があり、一部くっついているために首がかしげます。

発見される時期などは筋性斜頸と同じですが、手術して骨を削る必要があり自然に治ることはありません。

診断は最高レベルに難しく、レントゲンでは不明でCT検査でないと通常診断できません

筋性斜頸と区別が非常に難しいですが、新生児期に首の筋肉が腫大していたり、大きくなって小さくなったなどの

エピソードがあれば筋性斜頸と診断して良いと思います。

筋性斜頸と思われて手術を受けたのによくならなくて後で骨性斜頸と診断された症例も多いです。

滅多にみない病気なのでそれほど心配する必要はないと思います。

 

斜頸は以上になります。

 



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