コラム

2022年5月1日

お子さんの腰の痛み 腰椎分離症 治療編  原因も考えて治療


こんにちは!

腰椎分離症の治療の続きです。

前回治療は装具による固定と運動制限と書きました。

装具は3-6カ月程度装着します。

早期に診断できれば3月、診断が遅れた場合は6カ月程度装具を装着することが多いです。

 

では装具をつけている間は何もしないのでしょうか?

ただ安静にするより、色々とすることがあります。

 

1.腰椎分離症になりやすい要素を改善する

2.スポーツ復帰にむけて準備する

 

腰椎分離症は疲労骨折です。特に腰の後方成分のストレスによって生じます。

腰椎前弯(反り腰)が原因の1つと言われています。

一番右端の腰椎前弯(腰が前につきでる反り腰)では腰の後方成分にストレスが通常よりもかかります。

この状態でスポーツをすると繰り返すストレスから疲労骨折が起こりやすいと言われています。

スポーツを懸命にしているお子さんの腰椎前弯(反り腰)の原因の多くは骨盤前傾です。

骨盤が前傾(前に傾く)と腰椎も前に張り出します。そのため腰の後ろの部分に圧が強くかかります。

ではなぜ腰椎前弯が起こるのか?

骨盤についている大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)が柔軟性が乏しくて硬いことが大きな原因です。

 

そのため装具で固定している間も腰に負担がかかることを改善するために大腿四頭筋の柔軟性を高めるストレッチが重要です。

また大腿四頭筋だけでなく太ももの後ろのハムストリングスも同様に柔軟性を高めるストレッチも大切です。

 

女児に多いですが、腰椎前弯する原因に体幹の弱さ(体幹低緊張と最近はよく呼ばれます)も原因の1つです。

スポーツ復帰の準備をするために体幹の筋力を高める訓練も少しずつですが行う方が良いと思います。

骨がくっつくまでは腰に負担のかからない訓練をして、骨がくっついてからはある程度負荷をかけていきます。

 

以上のように腰椎分離症の治療中もただ単なる安静だけでなく、スポーツ復帰に向けた脚の筋力の柔軟性を高める訓練や体幹を強くする訓練が大切です。

 

リハビリテーションなどで適切に指導してもらって復帰の準備をしてください!

腰椎分離症は3か月以上も運動ができないですが、その間に次の準備をしましょう!

 



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